‖真名‖
漢字のこと。正式なもの。
‖仮名‖
ここではカタカナのこと。
便宜的なもの。
日常ではこちらを使う場合が多い。本人の自由。
‖氏(うじ)‖
苗字の部分。
この世界では、職能を現す。
つまり、氏が同じならば職業も同じ。
(日本の古代の「氏姓制度」の「姓(かばね)」のようなもの。それならばいっそ「氏」でなく「姓」にすればよかったと今になって思ったり)
そのため、職が変われば氏も変わる。
子どもは就職するまでは親の氏を名乗る。
ちなみに、音だけではどんな職種かわからないような氏でも、真名を見ればおおよその見当がつくようになっている。
このように、名前には身分証明のような役割があるため、偽名を使うことは古来から大罪とされている。
‖名‖
いわゆる下の名前。
選り人を除き、成人するまでは仮名しか持たない。
名に真名を持つのは一人前である証。
‖成人‖
この世界では成人に達するとされる年齢は18歳。
‖選り人(よりびと)‖
特殊な役割を持つものと能力を持つものの2つに分かれる。
未成年でも成人として扱われるので、真名を持つものも多い。
・役割:潮見、邑見等
それぞれ定められたものの守り人としての役割を世襲する。
それを見捨てることは死に直結。
しかしその宿命を負うのは継承者のみ。
基本的には成人するときに継承の儀を行う。
ただし、それ以前に現継承者が死亡した場合は、例え未成年でも問答無用で引き継ぐこととなる。
・能力:解良等
特に継承という儀式はなく、血族全員が同じ種類の能力を持つ(血の濃さにより力の強弱がある)。
しかしその能力の使い方によっては命を削ることも。
‖黒環(くろわ)の刺青‖
罪人が利き腕に彫られる刺青のこと。
これが彫られている者は、名に真名を持つことが出来ない。
‖潮見‖
海(シオニス湖)の守護者であり、海の神殿の神官長を務める血族。
神殿に仕えるものも含めこう呼ぶこともある。
海神は国内において唯一の信仰対象であり、その海神を祀る海の神殿は、最高の権威・権力を持つ。
「国家」が存在しないため、潮見が国を支配しているといっても過言ではない。
継承者は海から離れることが出来ない。
‖邑見‖
街の代表者であり、守護者の血族。広義ではその血族全体を、狭義では継承者1人のみを指す。
街の有りようと自分自身が直結しているので、街が栄えているところは邑見も意気軒昂で、廃れているところは病がちとなる。
ひとつの街にひとつの邑見がおり、それぞれの邑見同士に血縁関係はない。
継承者はその街から離れることが出来ない。
‖保安隊‖
国内の治安を守る、潮見の私設部隊。
警邏班と調査班からなり、殺人や窃盗等を取り締まる。
刑事的役割と公安的役割を兼ね備えている。
氏は「保理(ホリ)」。